日本で既に出願済みの出展品を
展示する場合の特許の考え方

　最初に日本に出願してから、12か月を経過している場合、輸出国における出願は新規性がないことを理由に拒絶されるので、外国で特許は取れない。
　輸出国の人も特許を取れない。
　こちらも取れないので、その国では誰も保護されない。
　また、その出展品を真似て作って、その国で販売する限り日本の特許権侵害にならない。
　この場合、展示会場などで「出展品は特許を取得しているのか」などと聞かれることが良くあるが、問われても答えない方が良いということになる。
　もちろん、日本での特許番号も教えないほうがよい。
　つまり、日本の特許を調べて、公開されている特許を元に真似ることができ得るからである。そして、真似ても侵害に当たらないのである。

　最初に日本に出願してから、12か月以内なら、その間に他人が同一の発明について出願しても、新規性がないことを理由に拒絶されないので、輸出国で特許を取得したいのなら、その国に出願して特許取得により保護されることになる。

戻る